『ゆれる』(西川美和)

「ゆれる」。タイトルは、あとからつけたのか、先にあったのか。タイトルはともかく、コンセプトは間違いなく先と思えるほど完成度が高い。ゆれることのメタファーである揺れる吊り橋、気持ち不安定なカメラワーク、回りを固める人のみんなが、ずっとゆれていて不安定。おまけに日本の時代感も不安定さを案じている時期だけに、なおさら共感。オダギリと香川の演技の質については先に各所で言われていたので、さすがなるほど。何かのインタビューに、香川の力にひっぱられて、さらに魅力が引き出された感。


あにきは、「うちに帰ろう」といわれた後、そうしたのかしなかったのか。7年間にどうする結論を出していたのか、晴れ晴れしい笑顔も作り笑いだったのか、小さい頃の正直な笑顔だったのか・・・。私の場合、尾を引く映画は良かった証拠。


ちょい役だったけれど、木村祐一印象↑