『五月の恋|五月之恋』(徐小明)

主演のチェン・ボーリンは『藍色夏恋』で。もうひとりの主演リウ・イーフェイ武侠ドラマ『神雕侠侶 』で注目していたので観てみた。2人がネットで知り合って、でもお互いに嘘をついてて、台北で会う。


数日間のちょっと切ない恋物語か、、、と思って見始めたら、彼女は台北を離れて五月雪(桐の花が雪のように散るさま)を求めて三義に行く。彼女はなぜ三義にそれを見に行きたかったのか。台湾で亡くなった祖父の物語が語られていく。おじいさんの過去、1960年代の台湾と大陸の歴史もからんで、あーそうだったのかと急に深みが増していく。単なるアイドル映画で終わらせるつもりじゃなかったんだとわかって、ほっとした。


ただ、演出は全体的には緊張感に乏しい。もっとメリハリ欲しかった。あとからわかったことだけど、監督が『藍色夏恋』で製作だったんだ。なるほど、どこか似た感じがするのはチェン・ボーリン主演だからかと思っていたが、それだけではなかったわけだ。