『レッドクリフPart 2 -未来への最終決戦-』(呉宇森)

エンタテイメントとして楽しめた。かなり。なので細かいディティールは言及しないことにした。

でも、最後のメインキャストが集結して、曹操を討たないシーンがあまりに不自然すぎ。史実からするとそこで曹操が死んではいけないのはわかるけれど、だったら敗走することを前提に自然なシーンを作ってほしかった。見た目の迫力、勧善懲悪的なわかりやすさを取ったのはエンタテイメント的には間違っていないし、実際には三国志の予習せずに見る人の方が多いし、歴史なんて気にしてない人の方が多いと思うけれど、両方の人が満足できるようにこだわって作って欲しかった。

あと気になったのは、パート1だけ見てパート2は見るのをやめてしまった人も多いのではないだろうかということ。パート1の方が人物描写を丁寧めにやっていたが、派手さ盛り上がりに乏しく、パート2は戦闘シーンにかなりの時間を割いていたので、人物の紹介はほとんどなし。両方見ないと意味が分からないだろう。昔の大作映画のように、1時間半づつ、間に休憩を挟んで合計3時間というのも、意外に良かったかもと思う。興行形態的にNGなのでしょうね。

それにしても、ヴィッキー・チャオにはもっと良い役良いエピソードをつけてやれなかったものか。もったいない。

ヴィッキー・チャオフー・ジュン中村獅童小喬(リン・チーリン)