『ひまわり』(行定勲)


しかけがおもしろい。主人公の朋美がそもそもあまり出てこない。朋美に関わった人がみな彼女を表面的な断片しか知らない。それぞれが話すことを聞いてつなぎ合わさることによって、彼女の姿がはっきりしていくのと同時に、観客もだんだん分かってくる。推理ドラマのようなおもしろさだ。こういうのは、ヒアリングや情報のまとめかたのワークショップの企画にもつかえそう。
麻生久美子さんの演技は、今から11年前にここまできていたのかと思うと、すごいなと思う。堺雅人はちょい役で、あんまりぱっとしてなかったのと対照的。