『サトラレ』(本広克行)

もし自分の考えていることがまわりに筒抜けになっているとしたら。この映画の設定は荒唐無稽だけれど、そのへんのことは忘れて、どんどん引き込まれた2時間。技術面は突っつく人いっぱいいると思いますけど、現実世界はもっとどろどろですが、そういうことは考える間もなく一気に見た。


終わってからは、いつもあたりまえに思ってしまっていることを、生きるスタンスみたいなものをあらためて考えた。


小さい頃は大人から「嘘をついてはいけません」と言われたのに、いつのまにか大人の世界は「小さな嘘はつくもの」「上手に生きなさい」「正直すぎると馬鹿を見るよ」そんなふうに言われる。納得いかない思いをして今に至る世渡り下手なわたしでも、それなりに社会経験を積むと、汚れたというか、それなりに、時々罪悪感持ちつつ当たり前に生きているけれど。


上手に生きていけない自分の言い訳もありますけど(泣)でも、ずるをしない、嘘をつかないというのは、どうしても基本だなと。


補足。八千草薫さん、寺尾聰さん、あと小木茂光さんの演技、よかった。