『おいしいコーヒーの真実』(マーク・フランシス、ニック・フランシス)

トールサイズのコーヒー1杯330円。
コーヒー農家に支払われる金額は?

わずか、3〜9円

※イギリス版サイトより
http://www.blackgoldmovie.com/


この映画は、貧困にあえいでいる農家の実情と、
それを生み出している既特権と必死に戦う、
エチオピアのオロミア州コーヒー農協連の代表メスケラ氏の活動を追ったドキュメンタリーだ。


こんなにも身近で、欠かせない飲み物のコーヒーが
それを作っている農家に渡る金額がこんなにも少なく
それが、コーヒー産業を支配する大手企業による
理不尽な仕組みの上に成り立っていることがショックだった。


この映画によって、世界中に実情が知られるようになり、
フェアトレード製品の普及が進み、何より、当初映画に対してコメントを拒否したり時に妨害していた大手コーヒー企業(クラフト、サラ・リー、スターバックスネスレ)が、
今では(渋々?)エチオピアのコーヒー豆を買うようになり、事態は進展に向かっている。


美しいものを作るには、醜いことも知っていなければ、作れないというけれど
美味しく食べる、美味しく飲むという行為も同じなんだろう。
知っていた方がコーヒーを大事に美味しく飲めると思うし、知る前と味わいが変わった気がするし、
何ができるか、できることはやろうという気になった。


フェアトレード・ラベル・ジャパン
http://www.fairtrade-jp.org/


※コーヒー1杯の内訳概算(総務省統計局調査 1998〜1999年)
・419円
タンザニアのコーヒー農家 0.4%(1.4円)
タンザニアの流通業者・輸出業者 0.5%(2.1円)
・日本の輸入業者・焙煎業者・小売業者 8.2%(34.4円)
・日本の喫茶店 90.9%(381円)


※2003年のコーヒー危機時の価格下落後の日本の喫茶店コーヒーとなると、コーヒー農家の取り分は、さらに下がってしまったらしい。