『モーターサイクル・ダイアリーズ』(ウォルター・サレス)

若かったころのジョン・レノンが、キューバ革命成功の英雄として有名になった彼を「あのころ世界で一番かっこいいのがエルネスト・チェ・ゲバラだった」と言っていたらしい。そのチェ・ゲバラの、23歳から24歳の時の南米大陸旅行のドキュメンタリー(というより事実に基づいた映画か?)。たった1年ですごい成長を遂げていく彼のプロセスを描いている。

ロバートレッドフォードを中心にしたプロの映画人たちが、情熱を持って作ったとのことだが、果たして、作り手たちが主人公に惚れて作っているのが、描き方とかメッセージとかから、しっかり伝わってくる。最近よくある、ITを駆使してつくられた綺麗な映像が普通の、手段優先で中身のない商業映画たちとは根本的にゴールの設定が違う。映像も違ってて当然だなあと、あらためて思った。気持ちが入っていて、こっちもとても共感できる映画でした。

ラテンアメリカは地球の裏側だし、戦争に関する関心も、どうしてもアジア優先だったので、全然関心を持ってこなかったけれど、ラテンアメリカもスペインに征服されて苦難の歴史を持った大陸ということでは、アジアと同じだなあと。それが逆にベトナム戦争とかにもリンクされていく。世界は複雑だ。

実はこれ、見たのは昨年だったんだけど、最近ベトナム旅行したりしていろいろ知るうちに同時代のキューバ革命との関係も知って思い出したので、書いておこうと思ったのでした。いままで勉強しなかったこと反省しつつ、もうちょっと学習しようと思ってます。


http://www.kadokawa-herald.co.jp/official/m_cycle_diaries/