『大人は判ってくれない』(フランソワ・トリュフォー)

本当のことを言ってもわかってもらえないし、力では大人にかなわないし、大人は頭ごなし。だから反抗する、逃げる。小さな嘘から、小さな犯罪をし、それを止めてくれる大人も叱ってくれる大人もいない、愛情もかけてもらえない。信頼できるのは親友との友情だけ。鑑別所に送られ、そこも逃げ、走る。


全編通して、12歳のアントワープ少年の眼から、できの悪い大人ばかりが描かれているが、時代が変わっても今の時代も同じようなものかもしれない。大人は自分が子供だった頃のことを忘れてしまうものなのか。ばかですね。しかし、大人になればなったで、その上には老頭、既得権益に死ぬまでしがみつく人たちがいるし、順繰り順繰り。・・・まいった。


20年前にオールナイト5本立てかなにかで見たことは覚えていたが、内容は全然覚えていなかった。今の方がずっとわかる。20年前に共感できる自分でありたかった。それが残念。