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『チェ 39歳 別れの手紙』(スティーヴン・ソダーバーグ)

監督・脚本・撮影:スティーヴン・ソダーバーグ 出演:ベニチオ・デル・トロ、カルロス・バルデム、デミアン・ビチル、ヨアキム・デ・アルメイダ、エルビラ・ミンゲス 公式サイト http://che.gyao.jp/

『チェ 28歳の革命』(スティーヴン・ソダーバーグ)

2008年/アメリカ/132分 原題: CHE: PART ONE/THE ARGENTINE あらすじ - goo 映画 監督:スティーヴン・ソダーバーグ 出演:ベニチオ・デル・トロ、デミアン・ビチル、サンティアゴ・カブレラ、エルビラ・ミンゲス

『ダージリン急行』/『ホテル・シュヴァリエ』(ウェス・アンダーソン)

『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』を観てウェス・アンダーソン監督気に入っちゃったので、また観た。父の死をきっかけに仲違いしたままになっていた3兄弟が、一緒にインドの秘境を列車で旅しながら絆が修復されていく物語。またテーマは家族だ。 ダージリン…

『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』(ウェス・アンダーソン)

天才の3兄弟と独裁的な父。そして家族を繋いでいた母。ひとりで凄いことができてしまう天才の子供たちも歳を重ね挫折を経験してだんだん普通の人(というより奇人)になり、離ればなれになってしまった家族の絆を取り戻していく。そんな話。予告編では、天…

『buy a suit(スーツを買う)』(市川 準)

映画館に入るときに手紙サイズのリーフレットをもらった。 自宅に遺されていたメモをそのまま使ったもの。監督から手紙のような、穏やかだがしっかりとしたメッセージだ。撮影は、市川監督と助監督がHDVカメラを使ったという。キャストは監督の気心が知れた…

『Bass on Titles|Why Man Creaters』(ソール・バス)

グラフィックデザイナーなら、誰でも知っていて欲しいソール・バス氏。すでに、数多くの日本企業のロゴのデザインで、ミノルタ、紀文、旧味の素、ミナミスポーツなどをやっていたことは知っていた。しかし、一方で映画のタイトルバックをたくさんやっていて…

『午後3時の初恋|沈睡的青春』(鄭芬芬)

得した気分。というのも、映画の題名がどうも好きじゃなかったので、それだけで見にいかないことにしていたが、「見たほうがよい」という薦めがあったので見に行ったら、おおーーだったから。 まず、主人公を演じる張孝全。『花蓮の夏』で見たときは、悪くな…

『おくりびと』(滝田洋二郎)

テーマがいい。よくぞこのテーマ『納棺師』を映画にした。俳優も、もっくん、いい(呼び方が古い(苦笑)。流れるように自然でスムーズな手さばき、指先まで演技をしている。チェロを弾く姿も含めて、美しい。山崎努、笹野高史もすばらしい。 だからなのだが…

『練習曲』(陳懐恩)

シネマート六本木で視聴。台湾シネマコレクションのサイトで予告編を見ていて、これは見ておきたいと思ったものなので、期待持って行こうと思っていたのに、時間管理がゆるくてぎりぎりに駆け込むはめになってしまい、連れにはごめんなさい。 大学卒業を前に…

『2046』(王家衛)

遅ればせながら視聴。「わからない」という評が聞こえていたので、覚悟して、あまり期待しないで見たが、確かにそうかも。ただ私の場合、この映画の前編扱いの『花様年華』を既に見ていたので、見ていない人よりはるかにわかったに違いないし、その分楽しめ…

『スカイ・クロラ』(押井守)

彼は、永遠に子供で、いつかどっかで会ったことがあるような人に会い、食べたことがあるような味に会い、何度目かの恋をし、何度目かの死を迎える。出口から出て行きたいのに見つからない。 彼は、そんな繰りかえしを何とか変えようとする。彼女も別のアプロ…

『ホウ・シャオシェンのレッド・バルーン』(侯孝賢)

監督目当てだったのだが、ジュリエット・ビノシュがよい。吹っ切れているというのか、のびのびやれているのか、すごいはまり役だったのか。今まで見た彼女の中で断然一番。 それを引き出したのがホウ・シャオシェンだったのであれば、やっぱり彼が偉いという…

『一瞬の夢|小武』(賈樟柯)

中国が急速に発展する中で、人が勝ち組負け組に大きく色分けされていく。 同じスリをしていた2人が、片や成り上がって、片やスリの常習犯のまま。成り上がった男は、結婚するときには祝いをやるという約束を果たそうとする男を、世間からの目を気にして(あ…

『西の魔女が死んだ』(長崎俊一)

品川プリンスシネマで視聴。入ったら通常料金でプレミアムシートでゆったり。予告編は今まで何度も遭遇していて、期待して見始める。 とても丁寧に作られた上質な映画でとてもよかった。 山育ちの私は、おばあちゃんと彼女が過ごす山の家からは、本当の森の…

『夢遊ハワイ』(徐輔軍)

一番近い国の、一番違う面を嫌でも意識させられる。「徴兵」だ。この映画では、若い男子の部活の合宿的な雰囲気で描かれているので、怖くはなかったけれど。しかし日本のすぐ隣の国では、20歳前後の数年を兵隊として過ごすのが決まりになっていて、いつ攻…

『アイデン&ティティ』(田口トモロヲ)

これは好き。もう40も過ぎて見ると、青臭いって思うけど。でも逆に今だからそういう青臭さ、ロック、「やらなきゃいけないことを、やるだけさ。だからうまくいくんだよ」なんてメッセージが眩しい。節目節目に挿入されるボブディランの詩が効いていて、殴…

『花様年華』(王家衛)

先月、ウォン・カーウァイの『マイ・ブルーベリー・ナイツ』を見て期待をはずしてしまったので、こんなはずはない!と、遡って見た。 1960年代の香港が舞台。チャウ(トニー・レオン)とチャン(マギー・チャン)が、お互いの相手が不倫していることを知って気持…

『花蓮の夏|盛夏光年』(陳正道)

すごい痛々しい、けど(だから)美しい。 監督は若さ純粋さを失う前に映画にしたかったらしい。確かにそうだろう。世間の不純物を体に取り込んでしまったら、もう撮れない。映像にできてよかったと思う。 この映画から感じることができる自分はまだいるけれ…

『舞妓 Haaaan!!!』(水田伸生)

薦められていたので見てみた。脚本、主演がもともと好きなので見る前からノリ想像できていたが、やっぱりさすが。一気に楽しく見させて貰えました。わきの堤、柴咲、伊東もよく、完成度も高い。京都以外の人も外国の人にも、ドキュメンタリーではなくエンタ…

『運命じゃない人』(内田けんじ)

もうけた。何の気なしに、スカパー!でやっていたので観たら、かなり面白かった。監督の演出、脚本が新しくて面白い。斬新とまで言って良いのか、映画の観る本数が少ないので過去にこういうのがあったかどうかはわからないが、少なくともおれには初めて。登場…

『フラガール』(李相日)

俳優さんたちに、拍手だ! これは、すばらしいな。 2006年/日本/120分 あらすじ - goo 映画 監督:李相日 脚本:羽原大介 企画・プロデュース:石原仁美 出演:松雪泰子、豊川悦司、蒼井優、山崎静代、岸部一徳、富司純子 音楽:ジェイク・シマブクロ オフ…

『青の稲妻』(賈樟柯)

賈樟柯監督の過去作。中国の裕福ではない地域で暮らす19歳男子の、2000年時点での日常はきっとこんなんだったんだろうと思わせる、かなりドキュメンタリーな映画だ。かなりやるせない気分で終わったのでスカっとしないのだが、だからといって嫌いという訳で…

『犬猫』(井口奈己)

『人のセックスを笑うな』を見損ねている間に、同じ井口監督先品のこっちを先に見た。おもしろい。内向的奥手不器用と、積極的器用な対照的なおんな2人。仲悪いのか仲良しなのか、駆け引きしたり、ほんとにけんかしたり、近づいたり離れたり、、、。一連の描…

『見知らぬ女からの手紙』(徐静蕾)

執着心は、強さは人それぞれに違っても持っているものだろうが、ここまでになると美しいというより怖い。 最初はかわいい一途な夢だったのだろう。それが、大学生の時に夢が叶って親密になったはずだったのに、その後連絡が途絶えてしまったこと、忘れ去られ…

『百年恋歌』(侯孝賢)

第一話 1966年「戀愛夢」文革直前 休暇で郷里に戻ってきた兵役中の若者と、ビリヤード場で働く女性 第二話 1911年「自由夢」辛亥革命後 叶うことのない自由を夢見る芸妓と、インテリ青年 第三話 2005年「青春夢」 台北に住むバイセクシャルの歌手とその恋人…

『博士の愛した数式』(小泉堯史)

数字のおもしろさ、美しさをちょっとは思い出した気がする。素数、階乗、完全数、虚数、、、知らなかったけど友愛数。確かに。 そういえば、高校の頃、数学の解答用紙で無駄のないシンプルな回答が導き出せて、文字もバランス良く、解答用紙の回答欄の中に調…

『カンゾー先生』(今村昌平)

今日か明日は『人のセックスを笑うな』を観に行こうと思っていたが、ネット予約しようと思ったら売り切れだったので諦めた。さてどうしようかと思っていたら、都合よく今朝届いたので早速鑑賞。 麻生久美子のデビュー作にして新人賞とったというので、いつか…

『ゆれる』(西川美和)

「ゆれる」。タイトルは、あとからつけたのか、先にあったのか。タイトルはともかく、コンセプトは間違いなく先と思えるほど完成度が高い。ゆれることのメタファーである揺れる吊り橋、気持ち不安定なカメラワーク、回りを固める人のみんなが、ずっとゆれて…

『時効警察』 #1,#2,#3,#4,#5,#6

時効が成立した事件を“趣味で”捜査する総武署時効管理課の警察官・霧山修一朗の活躍を描くコメディーミステリー。気楽におもしろい。今、オダギリジョーと麻生久美子に注目しているので、今さら旧作をまとめて見てるんだけど。2人ともゆるい演技が上手。オダ…

『暗いところで待ち合わせ』(天願大介)

(私の見た)田中麗奈史上、一番の演技。まちがいなく代表作。 田中麗奈が演じるのは、大学在学中に失明後、家に閉じこもりがちになり、家族にも死なれ、ひとりで静かにすごしている女性。 チェン・ボーリンは、いじめにあって疎外感を感じている中国日本のハ…